愛あふれ笑顔の「表現家」
書の作品集出版 西﨑 亮さん(24)
立ったまま筆を持ち、腰の高さほどある机の上の半紙に穂先を下ろす。一気に「楽」の文字を書き上げると、少し照れくさそうに笑いながら、傍らの母親真弓さん(51)とハイタッチした。
自閉症で重度の知的障害がある。人と会話をすることはできないが、字を書くことが大好きだ。「表現家」として今年1月、書の作品集「CALLIGRAPHY BOOK」を自費出版した。
「愛」や「笑」など24作品を載せた。それぞれに真弓さんの詩が添えられている。例えば「愛」の作品。「誰でも自分一人では 生きていけない まるごと受け止めてくれる 愛があればそれだけで 生きていける」
2 歳のとき、自閉症と診断された。脳に障害があり、「誰かの助けがないと生いくことができない」と医師から告知された。
3 歳のころから、外で見た看板の文字や車のナンバープレート、テレビに映った歌詞を暗記し、油性ペンで熱心に紙に書くようになった。
小学3 年で書道を始め、中学生になるとNPO 法人主催の書や絵のワークショップに参加した。支援学校を卒業後の2011年3月、岡山市内で個展を開いた。来場したたちから「癒やされる」「元気をもらった」などと一言かけてもらった。
地元の薬局店の経営者も作品を気に入り、薬の手帳のザインに採用してくれた。さらに口コミで評判が広まり今年2月には、東京であった物産展の岡山県ブースの看板の字を書く大役も担った。
今、平日は瀬戸内市にある福祉サービス事業所に通っていて、休日に筆を執る。自宅近くの空き地にある、小さプレハブが「書斎」だ。書をする日は朝からずっとうれしそう。自らプレハブに向かい、1 時間半ほど集中して枚も書き続ける。
作品集を手に取り、笑顔で見つめていることが多い。真弓さんは「多くの人に声をかけていただいたのがきっかけで作品集ができた。本人の励みになっている。」1月、3月と続けて個展を開いた。もっと活躍の揚を広げていくもりだ。(吉村治彦)
にしざき・りょう まゆみ
亮さんは1988 年生まれ。県立東備支援学校の中学部・高等部を卒業し、現在は瀬戸内市の福祉サービス事業所「せとうち旭川荘」に通う。障害者らによる「スペシャルオリンピックス」のボウリング競技にも参加している。真弓さんは61年生まれ。塾で英語講師を務めている。
R6.8.28 ありがとう
R3.2.4 コンサート展示を終えて
R3.1.15 コンサート展示
R2.11.20 愛
R1.7.8 楽
R1.7.8 CHAYA
H30.11.15 楽
H29.5.30 富
4.7 シルバーライフかなおか
3.1 「慈」
H28.12.8 三宅紗蘭さんへ
9.21 雑誌掲載
8.09 2人展
7.27 跳走泳
6.20 SONおかやま
H27.4.1 幸・笑
4.1 信
1.1 寿
H26.5.11 無碍光
01.16 OHKスーパーニュース
H25.12月末 「義・和」の書
11.22 梨箱パッケージ
06.09 日曜日の西﨑家
05.06 新聞掲載
03.03 出版記念個展
02.26 TV・新聞掲載
01.11 旭東病院作品展